すずさんの足跡

 

興行収入を見守りたい! さんの販売数データについて、公開日からの時系列グラフを作成しました (2017年3月18日まで)。

・見守りたい!さんのデータの見方等については こちら のページを参照してください。

好調のときも、苦しいときも、この図をみるといろんなことが思い出されます。

 

「2月上旬まで拡大上映、その後漸減し、公開から4ヶ月経過した3月中旬に大手シネコン上映は一段落」

という状況です。これからは調査対象外の映画館での上映が基本となりそうです。
新しいフェーズですね。

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移行期 (第13週以降) に関する結果および考察

【結果】
 ・第13週 (2/4〜2/11) をピークに座席数は漸減 (a)
 ・減少率は 13–16週 (16–19週) で3.9 (2.7) %/day →~28 (19) %/week で減少 (a)
 ・販売数も概ね同じ割合 (13–16週: ~27%/week; 16–19週: 19%/week) で減少 (b)
 ・合算上映回数と異なり上映館数そのものは第13–17週はほぼ減少していない (c)
 ・17週以降上映館も漸減 (c)

【考察】
 ・座席数の減少は、上映館数の減少ではなく上映回数が減ったことが原因
 ・販売数の減少率 は概ね座席数の減少率と一致しており、上映回数の減少が
  販売数に影響している可能性が高い
 ・移行期においても 16週以降の減少率は緩和されており
 ・上映館じたいは17週ごろまで維持されており、移行期にも後半の減少率は緩和
  されていることから、新作や他の旧作と座席数を調整しながらも、
  
多くの映画館で視聴できる機会を提供しようとしていることが伺えた  
【参考】2、3月公開の膨大な新作についてはこちらを参照してください (網羅ではありません)
2/3〜 ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち; 2/10〜 マリアンヌ2/11〜 相棒, サバイバルファミリー
2/18~ 一週間フレンズ, 愚行録, ソードアート・オンライン2/25~ ラ・ラ・ランド, トリプルX, きょうのキラ君, 彼らが本気で編むときは、, 素晴らしきかな、人生
3/4~ アサシン クリード, WE ARE X, 映画ドラえもん 南極カチコチ大冒険, ハルチカ; 3/11~ モアナと伝説の海, しまじろうとにじのオアシス, チア☆ダン; 3/18~ SING/シング, 3月のライオン前編, ひるね姫黒子のバスケ LAST GAME, プリキュアドリームスターズ!;3/25~ パッセンジャー, ひるなかの流星, PとJK, サクラダリセット前篇

 

【追記】もう少し細かく深い経緯を知りたい人のために (メモ)

1. 2017年1月7日(土) から22日(日) にかけて、 販売数のピークが上昇
2. 28日(土) 、29日(日) はピークが前週よりも低下
3. 2月4日(土)、5日(日) はまたピーク上昇
4. 2月12日(土) 以降、新作公開に伴い座席数減少

 1. についてはイオンシネマさんを中心とした大規模拡大と時期的に対応しています。
 2. はドクター・ストレンジ等の新作公開と重なり、販売数が大幅に減少した時期です。
 3. は MOVIX さんをはじめとする大規模拡大第二弾がありました。
 4. の時期には、UNITED さんが座席を維持してくれていました。
 ・イオンシネマさんがどれほどの座席を準備したかについては、こちら のページを参照ください
 ・1月下旬の座席数減少期に、MOVIX (松竹) さんによって安定力が増した経緯については、こちら を 

  ・UNITED さんの座席数維持とロングラン体制の構築については こちら

【概況まとめ】
・63館からスタート (2016年11月12日: リストは こちら  のページの下の方に) 
・少しずつ上映館が増加 (11月下旬〜12月: こちら の表1でご確認ください)

イオンシネマによる大規模拡大 (2017年1月上旬〜中旬)
・MOVIX 系による安定力強化 (1月下旬〜)
・UNITED 系によるフォローアップ (2月上旬〜)
 等を上手くつないで、公開100日 (2月19日) ごろには全国規模 (約300館) でのロングラン体制に導いているという印象です。→ 3/5 修正: 第16週 (2月25日) にも、もう一段の座席数減少がありました。今後も座席数の調整があるのかどうかはブログ主も注目しています。→ 16週&17週は比較的座席数は維持されましたが、18週目以降再度縮小、19週目以降は上映終了となるところが多くなりました。
規模は縮小となりましたが、そもそも 63館の小規模からはじまった本作品、これからも新しい可能性がみられるかもしれません。今後の上映体制にも注目です。

 

さて、これまでの積み重ねが、興行収入ランキング的にも大きな実を結ぼうとしています (2017年3月21日時点)

表:2016 (平成28) 年度* 興行収入 邦画ランキング (平成29年1月発表)

順位公開月作品名興収
単位:
億円
配給会社備考
1 8月 君の名は。 235.6 東宝 上映中
1/22時点
2 7月 シン・ゴジラ 82.5 東宝  
3 4月 名探偵コナン
純黒の悪夢(ナイトメア)
63.3 東宝  
4 7月 ONE PIECE FILM GOLD 51.8 東映  
5 1月 信長協奏曲
ノブナガコンツェルト
46.1 東宝  
6 3月 映画ドラえもん
新・のび太の日本誕生
41.2 東宝  
7 3月 暗殺教室~卒業編~ 35.2 東宝  
8 11月 この世界の片隅に 24.82 東京
テアトル
3/21時点
9 9月 映画 聲の形 23 松竹  
10 6月 植物図鑑
運命の恋、ひろいました
22 松竹  
10 10月 デスノート
Light up the New world
22 WB  
12 7月 ポケモン・ザ・ムービーXY&Z
ボルケニオンと機巧
(からくり)のマギアナ
21.5 東宝  
13 4月 映画クレヨンしんちゃん
爆睡!ユメミーワールド大突撃
21.1 東宝  

一般社団法人 日本映画製作者連盟 2016年度(平成28年)興収10億円以上番組 (平成29年1月発表)に基づく
*公開月が2016 (平成28) 年1月〜12月のものを選択

 

さて、本ブログのフレームでは2016年の邦画興収トップ10 にランクインです。
コツコツ積み上げてきたものが、わかりやすい形になるのはうれしいですね。

この先、どこまでいけるでしょうか?見守りを続けていきたいと思います。